~平成29年12月19日環境フォーラムに参加しました~
第13回となる環境フォーラム、今年のテーマは『ともに守り育てよう!豊かな自然環境と世界遺産~知っていますか?自然が私たちにあたえてくれる恵み~』でした。海・山・川など豊かな自然環境が数多く残されている福津市では、自然環境とそこに生息する生きものたちを守るために、行政や市民団体、地元の学校等が様々な環境保全活動を行っています。環境フォーラムでは、これらの活動団体が日頃の研究成果を発表したり、自然の生きものを題材にした体験イベントなどを開催しました。
今年は体験イベントが2階ホールに集約され、1階はステージ企画の合唱や環境シンポジウムなどが行われました。2階ホールは、小学生の壁新聞、活動報告ポスターなどの展示と、毎年人気の勾玉づくりやマイ箸作りなどの体験イベントで大いに賑わいました。アサリ浄化実験やアサリストラップづくり、どんぐりの見分け方などの新しいコーナーも加わり、大人も子供も参加できる企画が盛りだくさんのフォーラムとなりました。エコバッグがもらえるスタンプラリーやエコトンも大人気でした。
うみがめクラブはカスミサンショウウオ産卵調査のポスター発表と、カスミサンショウウオ、ミナミメダカ、ニッポンバラタナゴ、メキシコサラマンダーの生体展示を行いました。メダカやタナゴなどの身近にいる生きものが絶滅の危機にあることに驚いたり、生きものの可愛らしさを発見したりと、実物だからこその感動を提供できたと思います。ちなみに、一番人気は80年代に一世を風靡した、ウーパールーパーこと『メキシコサラマンダー』でした。最近またペットとして人気が出てきていますが、原産地のメキシコでは環境悪化によりまもなく絶滅するだろうと言われる希少種のひとつです。カスミサンショウウオと同じように、個体数だけでなく、生息地の環境そのものを保全しなければ絶滅から救うことが難しいというのが野生生物保護の難しさです。
一見自然が豊かに見える福津市ですが、道路や住宅の建設による生息地の消滅、生活排水や農薬による水質の悪化、外来種の遺棄による遺伝子汚染など、多くの生きものたちが人間生活の犠牲となって数を減らしています。世界遺産となった古墳や神社ばかりが注目されがちですが、豊かな自然環境もかけがえのない財産です。環境フォーラムのようなイベントを通して地域の方々に生きものたちの現状をしっかりと伝え、ヒトと自然が共存するための暮らし方などを皆さんと共に考えていきたいと思います。
おまけ・・・展示されていたどんぐりから出てきたたくさんのどんぐり虫(ゾウムシの仲間の幼虫)は、うみがめクラブの生きものたちが美味しくいただきました。
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