~アカウミガメの移植卵、掘り出し調査を実施~
10月19日(月)16時半から、宗像市の釣川河口そば、少年自然の家「玄海の家」前の砂浜に移植されていたアカウミガメの卵の掘り出し調査が行われました。活動報告(12)のように、低温傾向や台風のため、移植したアカウミガメの孵化・脱出は異例の不順続き。今後、アカウミガメの自力脱出は見込めないことから、屋久島うみがめ館の大牟田一美館長からも助言を受け、関係者が協議の結果、この日の掘り出しとなりました。本校からも、うみがめクラブ員7名、校長・顧問4名が移植地に行き、作業を見守りました。
巣穴からは孵化後の卵殻、孵化前の死亡個体(10数個)、孵化後の死亡個体(2個)など、合計50個ほどが掘り出されました。悪条件の中、穴の底で生きていた子ガメはわずかに1匹のみ。しかし子ガメはすでに砂の中で体力を消耗し切っており、ほとんど身動きできず、自力で海へ向かうのは困難。やむなく、うみがめクラブ員たちが手のひらにのせて波打ち際に運び、幸運を祈りながら海に帰してやりました。
折しも夕暮れの玄海灘は波風ともに荒く、空模様は暗澹とし、一同、生まれたばかりで厳しい生死の試練に直面した子ガメたちのはかない運命を悼むしかありませんでした。
|