~平成29年7月9日 福津市中央公民館にて、カスミサンショウウオの調査報告を行いました~
昨年の12月から今年の3月まで行った産卵調査の結果を、平成28年度報告としてまとめ、プロジェクトメンバーおよび生きもの観察会参加者へ発表させていただきました。
調査は今回で5年目となり、手光ビオトープ内での産卵の傾向が年々分かってきました。どのような環境を好んで産卵するのか?卵が健康に育つためにはどの場所が適しているのか?など、これまでの結果を踏まえ、次回はさらに人工の産卵床を用いて調査をしたいと考えています。
うみがめクラブの発表に続いて、どじょうクラブからの活動報告がありました。どじょうクラブはカスミサンショウウオ保護プロジェクトメンバーとして、ビオトープの管理運営を担当しているボランティア団体です。ビオトープ内の生態系の特徴や植物がどのように遷移しているか、それに伴う今後の整備計画などのお話をされました。
予定ではここで生きもの観察会に進むはずでしたが、雨により30分ほど予定を変更し、いつもお世話になっている保健環境研究所の中島博士から、手光ビオトープに生息する動物たちについてのお話をしていただくことになりました。タマムシの目立つ金属光沢が実は夏の強い日差しの中では保護色となること、ゲンゴロウなどの水生甲虫が水面の反射を感知して水場を探し当ることなど、とても興味深く楽しい解説を聞くことができました。
報告会終了後は手光ビオトープに移動し、生きもの観察会が行われました。小中学生の子供たち17名を含む21名の市民が集い、夏のため池でたくさんの生きものと触れ合いました。
約1時間で20種ほどの水辺の動物たちが採集できました。めったに発見されない絶滅危惧種も発見され、ビオトープで豊かな生態系が成り立っていることを実感しました。
|